Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
いしがおごる
いしが奢る
山本 周五郎
Lesen Sie いしが奢る (いしがおごる) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.304 Zeichen · 45 Bildschirme
いしも微笑したが、それは保馬のそれよりちからがなかった。殆んどべそをかくのに似ていた。
「その人は好い人なんです」いしは弁護するように云った、「いろいろ失敗をしますし、世間でもいやな評判がありますけれど、根は気が弱くって、悪い事なんかできる人じゃないんです、それに、殿方は誰でも、若いうちはしようがないんじゃないでしょうか」
「どんなふうにだ」
「どんなふうにもですわ」いしは眼を伏せた、「あの人のように気が弱くって、つい失敗ばかりする人は、なおさら、……あたしあの人が可哀そうでしようがないんです、あたしが付いていてあげなかったらどうなるかと思うと、本当に可哀そうでしようがなくなるんですの」
保馬は脇へ向いた。
「あたしが孤児だということを御存じでしょうか」といしは続けた、「あたしの父は加賀さまの浪人で、いしは五つの年に孤児になりましたの、十五のとき青木の養父に引取られたのですけれど、それまでずいぶん辛いことがありました、……十三の年のことでしたわ、もうもう辛抱ができなくなって夜中に二階の窓から逃げだしたことがありました、二階の窓から帯をつないで下げて、霜でいっぱいな屋根を踏んで」