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Japanische Klassiker mit Furigana

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いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme

Aozora Bunko

軍人に復讐するためのピストルを、軍人を通して手に入れねばならぬというのは皮肉な話だった。皮肉というより矛盾か。それに眼をつぶったのには、わけがある。

福井大将の暗殺が未遂に終って、狙撃事件だなんてみっともない名をつけられ、しかもブル新聞に、あれは実弾でなく、単なる売名のための空弾を放ったにすぎないなどと書き立てられたのは、それに使用したピストルが駄目だったからだ。同志がわざわざ上海まで潜行して、苦心して入手したレンコン(ピストル)は、いざとなると役に立たなかった。ひどく旧式な蓮根式のあのピストルがチャチだったのか、それともタマが、インチキなのをつかまされたのか、古くなって火薬がどうかしたのか。そこのところはよく分らないが、ほんとなら福井大将の心臓をうしろからぶち抜いているはずの、そんな近くで射ったタマが、てんで皮膚すら貫けない始末で、ちょっとした火傷を相手の背中におわせただけだった。くやしいったら、ありゃしない。そのくせ、これで同志二人は死刑になった。

あのときは、手製の爆弾も用意してあった。ポケットに入れてあったのだが、かんじんのピストルがなにしろそんな始末なんで、たちまち取りおさえられて、爆弾を使うところまでいかなかった。