Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
「慷堂先生だって、大臣なんかになりたくはないでしょう。なれと言ったって、なりゃしないでしょう」
軍人じゃない俺は、上官に対して無礼なとやられる筋合いはないから、ずけずけ言ってやった。
「慷堂先生は何も、一身の栄達のためにどうこうしようという人ではありませんからね」
「そうか」
と中佐は鼻であしらった。このとき、北槻中尉が、
「自分らもそうです」
と言った。すべてを上御一人に奉還し奉るのが自分らの悲願だと言って、
「事が成就したあかつきは、恐れ多くも宸襟を悩まし奉ったお詫びに、自分らは二重橋で切腹をせねばならぬと思っております」
俺は俺をここへ連れてきた中尉に対して、悪酔いしたみたいなことをその上官に言って、すまなかったと思ったのだが、俺の言葉にむしろ触発された形で、
「軍規を紊り国法を犯した罪も考えねばなりません」
と真剣な声で言った。いいなと感動した俺の耳に、
「それは分る」
上座からの声が聞えてきた。
「よく分るが、後始末をどうするつもりだ。無責任に放り出して、自分だけいい子になろうというのはどんなものか」
「いい子になどなろうとは思っておりません」
「死ぬのは、いつでも死ねる」