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Japanische Klassiker mit Furigana

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いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme

Aozora Bunko

艱難に堪えて強く生きている道産子のように。そしてまた、子馬を吹雪から庇っていたあの道産子のように――。

俺は波子の言う「どえらい仕事」などする気持は捨てた。この北の果てで、道産子のように生きることこそ、平凡のようでむしろこのほうが「どえらい」ことにちがいないのだ。

俺は俺に子供ができたことを、東京のおやじや兄貴に知らせたかったが、ヤバイという恐れからその気持をおさえた。波子との結婚届も、出せないから出してない俺は、子供の籍を入れることも不可能だった。俺にはそれだけが、たまらないことだった。そのうち、なんとかなるだろうとは思うものの、なんとかするめどは今のところ立たない……。

満州を占領して満州国を作った日本軍は、山海関に手をつけたと思ったら、万里の長城を越えて華北に侵入した。今度は支那にはいって行くつもりか。

つとに満州に渡って何事かを画策していた砂馬慷一のことが思い出された。ずいぶん砂馬とは会ってない。今度は砂馬も画策の場所を満州から支那へと移しているのだろうか。

矢萩の使いだという不気味な若者が俺の前に現われたのは、ちょうど俺が砂馬のことを思い出していたときだった。