Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
皇道派のゆえに、八月の人事異動で台湾の商業学校の軍事教官として飛ばされることになった。それが長田局長刺殺を決意させた直接の原因だった。
犯行後、彼は陸軍省内の皇道派の将校と握手をかわし、悠々と台湾に赴任しようとした。新聞にそのことが報ぜられたとき、正気の沙汰とは思えないという印象を人々に与えた。人殺しをしておいて、恬然と任地に赴こうとしたなどとは、正気の人間の行為とは思えない。
だが、それは正気の沙汰なのだった。刺殺者に犯罪の意識はなかった。あったのは対立意識だけで、統制派の暴に報いるに暴をもってしただけのことだった。当然のことをしただけなのだ。そう考えていたにちがいない。それは対立がいかに激烈で深刻だったかを物語っている。その対立のために、この凶行も闇から闇へ葬り去られることと思ったのだろう。憲兵にとらえられたのはおそらく心外だったに相違ない。
刺殺者は軍法会議にかけられた。統制派はこの事件を重視した。これを機会に、軍中央部に残存する皇道派を窮地に追いこみ、同時に皇道派を支持する青年将校の勢力を一掃せねばならぬと躍起になったようだ。
統制派がここで考えた手段は、国体原理派の青年将校らを満州の関東軍に転任させることだった。