Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いやなかんじ

いやな感じ

高見 順

Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme

Aozora Bunko

まっ黒になってはたらかねばならぬ明日を忘れて

年寄やわかい女房に気前を見せてどんぶりの財布をはたく群集、

年寄やわかい女房と一緒ではない俺は、牛肉を思い切り胃袋に詰め込むと、

「女を買いに行こうや」

と丸万に言った。クララの身うけの話を俺はどうもうまい工合に切り出せなかった。いっそ、その話の前に、本人を見せちまえと俺は思った。

「このごろ、おめえはヤチモロの四郎さんで通ってるぜ」

と丸万は黒い歯茎を出して笑った。

「ヤチモロたあ、なんだい」

「ど助平ってことよ」

「ど助平か」

ワッハッハと俺は嬉しそうに、まるで丸万から褒められたみたいに笑った。笑った俺は、ど助平と言われたことに不服ではなかったからだが、俺としてはただ、いろんな女に対して俺がど助平なんではなく、ただひとりの女に俺が夢中なのだということだけは丸万に分って貰いたかった。

と言ったからとて、何も俺は俺の純情を誇ろうというのではない。社会への反逆は既成道徳への反逆でもあったから、いわゆる純情なんてものを俺は一笑に付していたけれど、俺がいま、ひとりの女に対して打ちこんでいるその情熱は丸万に知って貰いたかった。