Japanische Klassiker mit Furigana
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いやなかんじ
いやな感じ
高見 順
Lesen Sie いやな感じ (いやなかんじ) von 高見 順 (たかみじゅん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 292.113 Zeichen · 587 Bildschirme
ローソクを持ったあの予言者アビルの語調で、
「と言って、へたにあぶながっては、かえって、あぶない。この上海では難を避けようとすると、逆にあぶない。敵に背を見せると、その背を打たれる。むしろ、そういうときは、こっちから進んで立ち向って行くと、向うがすっと引く。加柴さんにはきっと面白いことが、これからいろいろあるだろうな」
「俺はひょうたん池のアビルにすすめられて、一時はカタギになろうと思ったもんだ」
「根室ではあんたもすっかりカタギになったそうだな。綾子から聞いたけど……」
「ひょうたん池のアビルが俺に、生活者になれと言ったからだ」
「言ったかもしれないが、加柴四郎は人の言うことなんかおとなしく聞くような人間じゃない。あんたは、カタギの面もあるんだな」
「アビルには、とんとカタギの面がないらしいな」
「冗談じゃない。俺は本質的にはカタギの人間なんだ。だからこそ、カタギじゃないような生き方しかできないんだ。根室の子供を引き取ろうと思ったり……それがカタギの証拠だ」
百成はにがい顔をした。よけいなことを口走ったと気づいたからか。にがい顔のまま、やにわにふところからピストルを出して、俺の前に置いた。