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Japanische Klassiker mit Furigana

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おじいさんがすてたら

おじいさんが捨てたら

小川 未明

Lesen Sie おじいさんが捨てたら (おじいさんがすてたら) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.197 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

」

こう、おじいさんは、いったのでした。それから、おじいさんは、朝起きて、出かける前に、鉢を日あたりに出してやりました。また帰れば店さきにいれてやり、そしてときどきは雨にあわせてやるというふうに手をかけましたから、枯れかかった南天もすこしずつ精がついて、新しい芽をだしました。新しい芽は、また子供のように、太陽の光と新鮮な大気の中で元気よく伸びてゆきました。そして夏のころ白い花が咲き、その年の暮れには真っ赤な実が重そうに垂れさがったのであります。

軒端にくるすずめまでが、目を円くして、ほめそやしたほどですから、近所の人たちも、

「あんな枯れかかった木が、こんなによくなるとは、生きものは、丹誠ひとつですね。」といって、たまげました。

がらくたと並べた店さきに、南天の鉢を出しておくと、通りがかりの人々がながめて、

「いい南天だな。」といってゆくものもあれば、なかには、売ってくれぬかといったものもありますけれど、おじいさんは、

「これは、金銭では売られない代物だ。」といって、断ったのでありました。

ところが、おじいさんのかわいがっている正坊が、重いかぜをひいて臥ました。