Japanische Klassiker mit Furigana
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おひめさまとこじきのおんな
お姫さまと乞食の女
小川 未明
Lesen Sie お姫さまと乞食の女 (おひめさまとこじきのおんな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.692 Zeichen · 16 Bildschirme
そして、この女が、乞食であることをはじめてお知りになりました。
「おまえは乞食なの?」と、お姫さまはお問いになされました。
「さようでございます。」と、汚らしいようすをした女は答えました。
お姫さまは、つくづくと女の乞食をごらんになっていましたが、小さな歎息をなされました。
「なんという、おまえの目は美しい目でしょう。」とおっしゃられました。
女の乞食は、お姫さまを見上げて、
「そんなに、わたしの目がよろしければ、あなたに、目をさしあげましょう。」と申しました。
お姫さまは、なおつくづくと女の乞食をごらんなされていたが、小さな歎息をなされて、
「まあ、なんというおまえの髪の毛は美しいのだろう。」といわれました。
女の乞食は、長い、黒い髪の毛を手でかきあげながら、
「わたしの髪の毛が、そんなによろしければ、あなたにさしあげましょう。」と申しました。
お姫さまは、前後のわきまえもなく、女の乞食に抱きつかれました。
「ああ、なんというおまえの心はやさしいのでしょう。目も髪の毛もみんなおまえのもので、だれもおまえから取ることができはしない。わたしがどうして、これをおまえからもらうことができましょう。