Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おとうさん

お父さん

林 芙美子

Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

とおとうさんがおじさんに話しておられます。

黒鯛は、おかあさんがおやきになりました。僕たちみんなで食べました。おいしくて仕方がない。さっぱりしていて。久しぶりのお魚なので宏ちゃんも、おさかなととね、と大よろこびでした。

おとうさんが、僕と静子に、「黒鯛」という題で作文を書いてごらんとおっしゃいました。静子はあかい顔して、困った、困った、と、むくれていました。

「いつまでですか」と、おとうさんにきくとごはんのあとすぐだとおっしゃいました。僕も困ってしまうけれど、えいッと気合をかけて、とてもいゝのを書こうと思いました。

黒鯛、黒鯛。

なんだか、急に僕の頭はまっくろいおさかなでいっぱいになりました。黒鯛は大きい眼をしています。それでは変かな。まっくろいおさかなが、帆船のように青い海へ走りだしていくような、そんなところが心にうかんで来たけれど、そんな夢みたいなことはなかなかうまく書けません。

吉田さんのおじさんは、

「私がおさかなを持って来たので、健ちゃんたちは大変なめにあいますね」

と笑っておられました。

「なアに、二人ともなかなかめいぶんかでうまいんですよ、いわゆるめいぶんですがね」