Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
とおっしゃいました。何のことだかわからない。
ごはんのあと、僕と静子は机を二つあわせて、まんなかに電気をさげて、作文にかかりました。
「黒鯛っておさかな、にくらしくなったわ。こわい顔してるのね」
静子が、机にひじをついてためいきをつきながらいいました。
僕は、エンピツをけずりながら、しずかにかんがえていました。だって、どこから書いていいのかわからない。第一、黒鯛なんて、おさかなにおめにかかったのは、今朝がはじめてで、いままで絵でみたくらいなもので、たべたこともなかったのだもの‥‥」
「健ちゃん待っててね、出来ても待っててね」
「ああいいよ、そのかわり静子が出来たら待っているんだよ」
二人はかたく約束しました。
静子は勉強する時、いつもするように鼻ばかりかんでいます。
僕は、エンピツのしんを細くけずらなければ書けないくせがあるので、三本のエンピツをみんなていねいにけずっておきます。
静子は、なかなか書けないとみえて、もじもじばかりしています。
「黒鯛って寒いところのおさかなかしら」ときかれても僕はだまっていることにしました。かまっていては僕が書けなくなってしまうからです。