Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
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わが庭に、鶏ついばめり、鶏小舎は
ひろびろとしてさびしそうなり
かわきたる洗たくものをとりいれて
夕やけ雲に口笛吹きぬ
八丈島たいふうありとラジオいう
雨戸をしめて雨の音きく
靴の底陽に干しながらオルガンの
ラジオをきけば平和なりけり
長い夏休みのあいだぢゅう、僕たちはおかあさんの看病をしました。おかあさんはぐんぐんよくなりました。僕は時時、和歌をつくりました。和歌なんてむずかしいと思っていたけれど、案外面白いので、おとうさんにみてもらいます。
おとうさんも僕と同じように、時時歌をつくります。おとうさんのはむずかしくてよく判りませんけれど、おとうさんは気持のいい声をたててろうどくします。
吾子の声にぎやかにくるこの朝の
眼ざめのかなしみふき消す如く
おとうさんの歌です。
静子も歌をつくりたいといいますけれど、静子はなかなか出来ないとこぼしています。
はじめ、宇都宮からもらった鶏は二羽いたのですけれど、野良犬にとられてしまって、たった一羽になり、大きくつくった鶏小舎が、何だか広くなってさびしそうだったのを和歌にしました。
おとうさんは、和歌というものは、きどっては駄目だとおっしゃいました。