Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
僕も、中学なんか行くのはよそうと思ったりしますけれど、考えてみると、中学へ行くことをやめるのはいやだと思いました。僕たちが中学へ行くころは、何とかいい暮しになるといいと思います。
要さんが学校をやめるといいますと、おとうさんはふきげんな顔をしてだまっていました。
「だって、このままぢゃ仕方がないでしょう。僕は、年をとってから学校へ行ってもいいと思ってるんです‥‥」
「だけど、何とか出来ないかねえ。昔は苦学した人さえたくさんあったんだよ。まあ、昔といまとはちがうかもしれないけれど、何とか出来ないかね」
おとうさんは、岩にかじりついても学校だけは出た方がいいといってききません。
要さんもかんがえが変つたのか、はればれした顔つきで、
「じゃあ、もういっぺん、よく考えて何とかやってみます」
といいました。
僕だってそう思います。食物をどんなにつめてもいいから勉強だけは一生懸命しようと思いました。
学問を尊敬しない国はほろびてしまうと、おとうさんはよくいいます。
要さんはその晩、僕のうちにとまりました。久しぶりに家らしい家に来て気持がいいといっています。僕は要さんと一しょにやすみました。