Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ごんごろがね

ごんごろ鐘

新美 南吉

Lesen Sie ごんごろ鐘 (ごんごろがね) von Niimi Nankichi (新美 南吉) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.707 Zeichen · 18 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし僕は、大学にいっている僕の兄さんの話が、いちばん信じられるのだ。兄さんはこういった。「それはきっと、ごんごん鳴るので、はじめに誰かがごんごん鐘といったのさ。ごんごん鐘ごんごん鐘といっているうちに、誰かが言いちがえてごんごろ鐘といっちまったんだ。するとごんごろ鐘の方がごんごん鐘よりごろがいいので、とうとうごんごろ鐘になったのさ。」

僕は小さかったときには、ごんごろ鐘をずいぶん大きいものと思っていた。しかし国民六年にもうじきなろうという現在では、それほど大きいとは思わない。直径が約七十糎だから周囲は70cm×3.14=219.8cmというわけだ。お父さんが奈良で見て来た鐘というのは、直径が二米ぐらいあったそうだから、そんなのにくらべれば、ごんごろ鐘は鐘の赤ん坊にすぎない。

しかし僕たち村のものにとっては、いつまでも忘れられない鐘だ。なぜなら、尼寺の庭の鐘楼の下は、村のこどものたまりばだからだ。僕たちが学校にあがらないじぶんは、毎日そこで遊んだのだ。学校にあがってからでも学校がひけたあとでは、たいていそこにあつまるのだ。夕方、庵主さんが、もう鐘をついてもいいとおっしゃるのをまっていて、僕らは撞木を奪いあってついたのだ。