Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
それから
それから
Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme
と云って、平岡は器用な手付をして猪口を口へ着けた。
「余計な事だが、それで家の方の経済は、収支償なうのかい」と代助は思い切って猛進した。
「うん。まあ、好い加減にやってるさ」
こう云った平岡は、急に調子を落して、極めて気のない返事をした。代助はそれぎり食い込めなくなった。已を得ず、
「不断は今頃もう家へ帰っているんだろう。この間僕が訪ねた時は大分遅かった様だが」と聞いた。すると、平岡はやはり問題を回避する様な語気で、
「まあ帰ったり、帰らなかったりだ。職業がこういう不規則な性質だから、仕方がないさ」と、半ば自分を弁護するためらしく、曖昧に云った。
「三千代さんは淋しいだろう」
「なに大丈夫だ。彼奴も大分変ったからね」と云って、平岡は代助を見た。代助はその眸の内に危しい恐れを感じた。ことによると、この夫婦の関係は元に戻せないなと思った。もしこの夫婦が自然の斧で割ききりに割かれるとすると、自分の運命は取り帰しの付かない未来を眼の前に控えている。夫婦が離れれば離れる程、自分と三千代はそれだけ接近しなければならないからである。代助は即座の衝動の如くに云った。――
「そんな事が、あろう筈がない。