Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

それから

それから

夏目 漱石

Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme

Aozora Bunko

「じゃ、時々病人の様子を聞きに遣っても可いかね」

「それは困るよ。君と僕とは何にも関係がないんだから。僕はこれから先、君と交渉があれば、三千代を引き渡す時だけだと思ってるんだから」

代助は電流に感じた如く椅子の上で飛び上がった。

「あっ。解った。三千代さんの死骸だけを僕に見せる積りなんだ。それは苛い。それは残酷だ」

代助は洋卓の縁を回って、平岡に近づいた。右の手で平岡の脊広の肩を抑えて、前後に揺りながら、

「苛い、苛い」と云った。

平岡は代助の眼のうちに狂える恐ろしい光を見出した。肩を揺られながら、立ち上がった。

「そんな事があるものか」と云って代助の手を抑えた。二人は魔に憑かれた様な顔をして互を見た。

「落ち付かなくっちゃ不可ない」と平岡が云った。

「落ち付いている」と代助が答えた。けれどもその言葉は喘ぐ息の間を苦しそうに洩れて出た。

暫らくして発作の反動が来た。代助は己れを支うる力を用い尽した人の様に、又椅子に腰を卸した。そうして両手で顔を抑えた。

十七

代助は夜の十時過になって、こっそり家を出た。

「今から何方へ」と驚ろいた門野に、

「何一寸」と曖昧な答をして、寺町の通りまで来た。