Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

それから

それから

夏目 漱石

Lesen Sie それから von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 172.794 Zeichen · 347 Bildschirme

Aozora Bunko

みんな新聞に出た事ばかりである。その代り、当らず障らずの材料はいくらでも持っている。いつまで経っても種が尽きる様子が見えない。

そうかと思うと。時にトルストイと云う人は、もう死んだのかねなどと妙な事を聞く事がある。今日本の小説家では誰が一番偉いのかねと聞く事もある。要するに文芸にはまるで無頓着でかつ驚ろくべき無識であるが、尊敬と軽蔑以上に立って平気で聞くんだから、代助も返事がし易い。

こう云う兄と差し向いで話をしていると、刺激の乏しい代りには、灰汁がなくって、気楽で好い。ただ朝から晩まで出歩いているから滅多に捕まえる事が出来ない。嫂でも、誠太郎でも、縫子でも、兄が終日宅に居て、三度の食事を家族と共に欠かさず食うと、却って珍らしがる位である。

だから木蔭に立って、兄と肩を比べた時、代助は丁度好い機会だと思った。

「兄さん、貴方に少し話があるんだが。何時か暇はありませんか」

「暇」と繰り返した誠吾は、何にも説明せずに笑って見せた。

「明日の朝はどうです」

「明日の朝は浜まで行って来なくっちゃならない」

「午からは」

「午からは、会社の方に居る事はいるが、少し相談があるから、来ても緩くり話しちゃいられない」