Japanische Klassiker mit Furigana
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『てっぽうさへいじ』ついでにもひとつ
たそがれの人間 佐藤春夫怪異小品集【底本画像有】
佐藤 春夫
Lesen Sie たそがれの人間 佐藤春夫怪異小品集【底本画像有】 (『てっぽうさへいじ』ついでにもひとつ) von 佐藤 春夫 (さとうはるお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.182 Zeichen · 48 Bildschirme
これには、詩美というものが少しもないその代りに、迫真力はなかなかある。この二つの話のうち、読者諸君は孰方でも一つお好みに応じてお取り上げの事。
こういう風に違った見本をそろえてお目にかけるのが、在庫品豊富、商売上手と申すものです。爰でまア一服しましょう。
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僕の友人の一人。その人が以前信州の諏訪の紡績工場で事務員をしていた事があった。都会で失職していたのだ。新らしく職業にありつき、気候は秋になり、周囲の空気はよし、健康が増進するとともに大いに食慾を加え、不味い寄宿舎の飯を腹一杯食った、ところがちょっと困った事には、便通の都合が毎晩夜中になり、一眠りしたかと思うと便を催して目が覚めて了う。
蒼蠅のでなるべく毎朝、それでなければせめて就寝前にこの用事を済まして置き度いと思うのだが、どうも理想通りいかない。
困った習慣になったと思いながら、毎晩莨をくわえながら別棟になっている便所へ出かけて行くのであった。爽やかな月夜で、莨を口へくわえたまま、下っ腹へ力を入れて踞みながら粗末な建物のいろんな隙間から洩れる月を見ていると、便所もなかなか風流である。