Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいこん

だいこん

久生 十蘭

Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

昨日まであたしたちが考えていたことは、苺の空花か子供の夢のようなもので、練習機の一機や二機、木更津から飛びあがったって、一万メートル圏内へ入らないうちに袋叩きになって蹴りだされてしまったことだろう。杞憂とはまさにこのことだ。

パパの書斎のラジオがうたいだす。

「テンチ少佐のひきいる先遣部隊のトップが厚木飛行場の三十度に見えだしました……三十五度……四十度で転針……いま飛行場の上空で大きく旋回して居ります」

ラジオなんてものは、知らなければ知らないですむものを、手間と暇をかけてわざわざ知らせようとするおせっかいなお饒舌箱だ。

「うるさい。黙れ」

ピジャマのまま駆けておりてスイッチを切ると、ラジオの歌は、

「ただいまテンチ少佐……」

というところでプツンとちょんぎれてしまった。

聞かなくともわかっている。出迎えの渉外部の人と握手をし、「グッド・モオニング」なんていい、宿舎に案内されて山丸さんが腕をふるったこってりした昼食をする。葉巻きに火をつけ、ゆるゆると煙をふきだしながら日本の第一印象なんてことを語る。あるいは語らない。

日本が〈オキュパイド・ジャパン〉になった第一日。