Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ちいさこべ

ちいさこべ

山本 周五郎

Lesen Sie ちいさこべ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.480 Zeichen · 67 Bildschirme

Aozora Bunko

くろはもう兄弟子たちといっしょに遊びたい年なので、往きも帰りもふくれっぱなしだった。――そのとき初めて、おゆうと子供たちのようすを、茂次は見た。子供たちのおゆうに対する態度は、おりつに対するのとまったく違っていた。かれらはおゆうの身妝や、美しさや賢いことに、なかばおそれながら、尊敬とあこがれを感じているようにみえた。おりつには口答えをしても、おゆうの云うことはよくきくし、いたずらを叱られるとすぐによした。かれらはおゆうの顔色を敏感によみとって、あまえたりふざけたり、急におとなしくなったりする。おゆうはあまり叱らないが、黙っていても、ぴりっとするものを子供たちに感じさせるようであった。ただその中で一人、菊二だけはおりつからはなれなかった。みんながおゆうを取巻いて騒いでいても、彼はおりつのそばにいて、なにかおりつの役に立とうとする。おりつがうるさそうに追いたてると、そばをはなれはするが、おりつから眼をはなそうとはしないのであった。

――わるくすると間違いが起こるな。と茂次は思った。菊二はひたむきに慕っているようだ、その気持をはねつけずに、いいほうへ向ければなんのことはない。