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Japanische Klassiker mit Furigana

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ちゃん

ちゃん

山本 周五郎

Lesen Sie ちゃん von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.377 Zeichen · 45 Bildschirme

Aozora Bunko

と呼び、きげんをとるつもりだろう、自分の不運と、生活の苦しいことを話した。重吉の荒れた頭はべつの考えにとらわれていて、喜助の話すことはほとんど、うけつけなかったが、子供が三人あること、一人は生れたばかりだし、女房は産後の肥立ちが悪く、まだ寝たり起きたりしていること、彼には定職がなく、その日その日の手間取りをしているが、あぶれる日が多く、子供たちに芋粥を食わせることもできないような日があること、そして案外に年が若く、まだ三十六だということなどが、ぼんやりと耳に残った。

「こんなことが続くんなら」と喜助はとりいるように笑って、云った、「いっそ泥棒でもするか、女房子を殺して、てめえも死んじめえてえと思いますよ」

「しゃれたことう云いなさんな」と重吉は頭をぐらぐらさせた、「泥棒になりてえのはこっちのこった、泥棒」と云って、重吉はぐいと顔をあげた、「――泥棒だって、誰が泥棒だ、泥棒たあ誰のこった」

「あんた酔ってるんだ、重さんの親方」

「おい、ほんとのことを云おうか」重吉は坐り直した、「ほんとのことを云っていいか」

「よござんすとも」喜助は唾をのんだ、「ほんとのことを云って下さい、うかがいますから」