Japanische Klassiker mit Furigana
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つばめのはなし
つばめの話
小川 未明
Lesen Sie つばめの話 (つばめのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 1.730 Zeichen · 4 Bildschirme
どこの家にもつばめが帰ってきました。どうしたことか独り太郎の家にはつばめがきませんでした。太郎はどうしたのだろうと、毎日、つばめの帰ってくるのを待っていました。
「きっと、そのうちに帰ってくるのでしょう。」
と、お母さんがいわれたけれど、なかなか帰ってきそうなようすがありませんでした。太郎は、心配でならなかったのです。帰る路を忘れてしまったのではないか、それとも変わったことでもあったのではないかと思い煩っていたのであります。すると、不思議なことにも、ある夜、太郎は夢を見ました。つばめが帰ってきて、太郎に告げたのであります。
太郎さん、去年の秋のことでありました。私ども親子のものは、この国もだんだん寒くなったから、南の暖かな、花の咲いて、木の実の熟している夏の国へ帰ろうと思いまして、ある小さな島までやってまいりました。その島には、同じ南の国に帰る連れがたくさんいました。
そこから、広々とした海を渡らなければなりません。しかし、海にはいつも多くの船が走っています。その船のほばしらや、綱の上に止まって、疲れを休めてまた旅をつづけるのであります。ある夕焼けの美しい晩方、私どもの群れは、いよいよ旅に上りました。