Japanische Klassiker mit Furigana
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どらねこかんさつき
どら猫観察記
柳田 国男
Lesen Sie どら猫観察記 (どらねこかんさつき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.670 Zeichen · 12 Bildschirme
有っても無くてもよいという譬に、猫の尻尾の諺があると聴いて、舌を巻かなかった白人は稀なのである。それを聴いて又我々は愕然とする。大いに考えて見るべき問題では無かろうか。
私の長話も実はこの猫の尻尾だ。有っても無くてもよい様にもあるし、又有る方が当然のようでもある。我々の先祖とても人間である以上は、趣意の無いことはせず又言わぬ筈である。而うして猫を斯ういう尾無しの三毛猫などにしてから、再び荒野らに放つに至った本意や如何。果して誤解も手前勝手も無く、且つ先見の明を以て猫の幸福まで考えて居たのかどうか。忙しい紳士たちは、恐らく永久に此問題には無識であろう。
「太陽」の記者の浜田徳太郎君は、自分の知る限りに於て第一流の猫学者である。同君研究の発足点は、猫自身の心理からであるというが、果して今猫の国の文化の未来に就いて、楽悲何れの観想を抱いて居られるか。此序を以て教を請いたいものである。差当り自分の疑問として居る点はもう述べ尽したと思うが、最後に尚一つ附添えたいのは、日本の各地方の方言の不可解なる変化と一致とである。猫をヨモという県があり狐をヨモという県がある。