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Japanische Klassiker mit Furigana

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ながうたかんじんちょう

ながうた勧進帳

酒井 嘉七

Lesen Sie ながうた勧進帳 (ながうたかんじんちょう) von 酒井 嘉七 (さかいかしち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.698 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

勧進帳でございます。どうやら、お稽古されているのは光子さんらしゅう御座います。健さんは、二階の声について小声で唄っていられましたが、

「私は次にあれを習いたいと思っています。今日はもうお稽古をすませて頂きましたが、光子さんがおさらいをしていられますので、聞かせて頂いています」

と、こう申されました。光子さんと健さんとの、仲のいいのは、師匠の宅でも、内密でお噂していた事でございまして、時間を申し合せて来られるのか、何時もお二人は同じ頃に来られて、お稽古を待ち合せては、一所におかえりになる――と、いい加減お年寄りな小母さんまでが(こうも女は口賢ないものでございましょうか)お子供衆の弟子さんを対手に、そうしたお噂をされていた事がございました。

「そうでございます。聞き覚えておきますと、お稽古をして頂く時に、ほんとに、役に立つ様でございます」

私が、こう、お受け答えいたしますと、小母さんは、話の機会を見付けられた様に、長煙管を、火鉢の縁で、ぽんと、はたかれまして、

「ほんとでございますよ。こんな、お稽古ごとにも、岡目八目と申すのがあるのでございましょうか……」