Japanische Klassiker mit Furigana
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たにしのしゅっせ
むかし むかし あるところに
楠山 正雄
Lesen Sie むかし むかし あるところに (たにしのしゅっせ) von 楠山 正雄 (くすやままさお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 13.919 Zeichen · 29 Bildschirme
わたしはここでしばらく日向ぼっこをしているから、そのあいだにお前はお社へおまいりしてくるといいよ」
「それでは、いそいで行ってまいります」
およめさんは、それから石段をのぼって、お社におさい銭をあげて、ていねいに神さまにおじぎをして、またいそいで、石段をおりて帰って行きました。
ところで、もとの石の鳥居の所まできてみると、そこにちゃんとのっていたはずの、たにしのおむこさんの姿が見えません。鳥居の台石からころげ落ちたのかとおもって、そこらをきょろきょろ見まわしましたが、それらしいもののかげもかたちも見えません。
もしやからすが、ついくちばしのさきでつばんで、持って行ったのではないか、どうかしてそこらの田のなかへでも、ころがって行ったのであればいいがとおもって、およめさんは田んぼのなかにはいってみました。春さきのことで田のなかは、水がじくじくわき出していて、田の草のなかから、すみれやげんげの花が、顔を出していました。
およめさんはよそ行きのきれいな着物が、どろでよごれるのもわすれて、水田のなかへはいって行きました。そうして、
「つぶ、つぶ、お里へまいらぬか。