Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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インドラのあみ

インドラの網

宮沢 賢治

Lesen Sie インドラの網 (インドラのあみ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.369 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

さあも一つおやりなさい。」

「ええ、ありがとう。あなたもどうです。奇麗な空じゃありませんか。」

「やりますとも、おっと沢山沢山。けれどもいくらこぼれたところでそこら一面チュウリップ酒の波だもの。」

「一面どころじゃありません。そらのはずれから地面の底まですっかり光の領分です。たしかに今は光のお酒が地面の腹の底までしみました。」

「ええ、ええ、そうです。おや、ごらんなさい、向うの畑。ね。光の酒に漬っては花椰菜でもアスパラガスでも実に立派なものではありませんか。」

「立派ですね。チュウリップ酒で漬けた瓶詰です。しかし一体ひばりはどこまで逃げたでしょう。どこまで逃げて行ったのかしら。自分で斯んな光の波を起しておいてあとはどこかへ逃げるとは気取ってやがる。あんまり気取ってやがる、畜生。」

「まったくそうです。こら、ひばりめ、降りて来い。ははぁ、やつ、溶けたな。こんなに雲もない空にかくれるなんてできないはずだ。溶けたのですよ。」

「いいえ、あいつの歌なら、あの甘ったるい歌なら、さっきから光の中に溶けていましたがひばりはまさか溶けますまい。溶けたとしたらその小さな骨を何かの網で掬い上げなくちゃなりません。