Japanische Klassiker mit Furigana
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インドラのあみ
インドラの網
Lesen Sie インドラの網 (インドラのあみ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.369 Zeichen · 49 Bildschirme
」
「ええ、ええ、そうです。」
「そして、そら、光が湧いているでしょう。おお、湧きあがる、湧きあがる、花の盃をあふれてひろがり湧きあがりひろがりひろがりもう青ぞらも光の波で一ぱいです。山脈の雪も光の中で機嫌よく空へ笑っています。湧きます、湧きます。ふう、チュウリップの光の酒。どうです。チュウリップの光の酒。ほめて下さい。」
「ええ、このエステルは上等です。とても合成できません。」
「おや、エステルだって、合成だって、そいつは素敵だ。あなたはどこかの化学大学校を出た方ですね。」
「いいえ、私はエステル工学校の卒業生です。」
「エステル工学校。ハッハッハ。素敵だ。さあどうです。一杯やりましょう。チュウリップの光の酒。さあ飲みませんか。」
「いや、やりましょう。よう、あなたの健康を祝します。」
「よう、ご健康を祝します。いい酒です。貧乏な僕のお酒はまた一層に光っておまけに軽いのだ。」
「けれどもぜんたいこれでいいんですか。あんまり光が過ぎはしませんか。」
「いいえ心配ありません。酒があんなに湧きあがり波を立てたり渦になったり花弁をあふれて流れてもあのチュウリップの緑の花柄は一寸もゆらぎはしないのです。