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Japanische Klassiker mit Furigana

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キュリーふじんのいのちのほのお

キュリー夫人の命の焔

宮本 百合子

Lesen Sie キュリー夫人の命の焔 (キュリーふじんのいのちのほのお) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.738 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

貧しいマリヤに比べても彼は決して富裕と云うどころの生活ではなかったのですから。物理化学学校の実験室での、八時間。その一日の仕事の帰り途、市場へまわって夫婦は一緒に夕飯のための材料を買いました。家事の雑用を最も手まわしよくやって三時間。それからマリヤの夜の時間は家計簿の記入と中等教員選抜試験準備のためにつかわれて、朝の二時三時まで二つしか椅子のないキュリー夫婦の書斎での活動はつづきます。

一八九七年、マリヤは長女のイレーヌを生み、彼女の家庭生活と科学者としての生活は一層複雑に多忙になったけれども、健康なマリヤは、すべての卓抜な女性が希うとおりそれらの生活の全面を愛して生きようとしました。「妻としての愛情も、母としての役目も、それから科学も、等しく同列においてそのいずれからも手を抜くまいと覚悟していた。そうして熱情と意志をもって、彼女はそのことに成功したのである」

成功の冠は、一九〇四年、ピエールが四十五歳、マリヤが三十六歳の年、ラジウムを発見した業績によって、世界的に彼等の上にもたらされました。ノーベル賞を与えられた彼等は科学者として最高の名誉の席につかせられ、学界からおくられる称号、学位の数々は、まるでそういう名誉でキュリー夫妻を飾ることを怠れば、その国々の恥辱となるとでも云いそうな勢でした。