Japanische Klassiker mit Furigana
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
Lesen Sie ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 101.567 Zeichen · 212 Bildschirme
ことに血なまぐさい戦場に倒れて死に面して苦しんでいる人の姿を思い浮かべると、私はじっとしていられない気がしました。
私は心臓が変調を来たしたような心持ちでとりとめもなくいろいろな事を思い続けました。――しかしこれだけなら別にあなたに訴える必要はないのです。あなたに聞いていただかなければならない事は、その後一時間ばかりして起こりました。それは何でもない小さい出来事ですが、しかし私の心を打ち砕くには十分でした。
私は妻と子と三人で食卓を囲んでいました。私の心には前の続きでなおさまざまの姿や考えが流れていました。で、自分では気がつきませんでしたが、私はいつも考えにふける時のように人を寄せつけないムズかしい顔をしていたのです。私がそういう顔をしている時には妻は決して笑ったりハシャイだりはできないので、自然無口になって、いくらか私の気ムズかしい表情に感染します。親たちの顔に現われたこういう気持ちはすぐ子供に影響しました。初めおとなしく食事を取っていた子供は、何ゆえともわからない不満足のために、だんだん不機嫌になって、とうとうツマラない事を言い立ててぐずり出しました。