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Japanische Klassiker mit Furigana

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ドミノのおつげ

ドミノのお告げ

久坂 葉子

Lesen Sie ドミノのお告げ (ドミノのおつげ) von 久坂 葉子 (くさかようこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.713 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

いずれはこの家を出てゆかねばなりません。私は生家への愛着など微塵も持っておりませんし一生独身で通そうとも思っておりません。水の流れにぽんと体をおいて、何処まででも行って頂戴、行きつくところで私は落ち着きます、と云った気持でこの頃はおりますものの、肝じんの縁談もなく、ますます若さがすりへってゆくようなさみしさと、それに対するあせりを感じないでもありません。

「母様、貴族や華族の部類はやめておいた方がいいわよ」

他所言のようにそう云って私はひとりでクックッ笑ってしまいました。

「それよりお金のある方がいいんでしょう」

母は軽くそう云いました。

寝床にはいってから明日の予定をたてました。お天気がよかったら京都へあそびに行こうと決心しました。紅葉が丁度よい頃です。ぶらぶら人の行かないような道を選んで歩くのが私は好きでした。二三日前に、ピアノの売買を世話してわずかな謝礼金がはいりましたから、それで一日のんびりして来ようとほくほくしながら眠りについたのでした。

ところが翌日の朝。

父が今日は少し加減がいいから、私にしらべ物をしてくれと、そのリストをこしらえはじめました。