Japanische Klassiker mit Furigana
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ピムキン、でかした!
ピムキン、でかした!
宮本 百合子
Lesen Sie ピムキン、でかした! von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.906 Zeichen · 36 Bildschirme
自分の家のまわりをパカパカ歩かして見せびらかしなんぞしとかなかった。上ブローホフ村の貧農へ、そっとそれをみんなかしつけて、村ソヴェトの連中にコニャークをのませて、やっていたのである。
――こわいじゃないかねえ、マルーシャ。あいつんところじゃ、その三百五十ヤールの絹の布の、九十ヤール腐っていたそうだよ。
桃色の布をかぶった大柄なアグーシャが村の共同井戸のところで後家のマルーシャにいった。マルーシャは三十五で、去年亭主に死なれ、三人の小さい子持ちである。彼女ははだしで、担い棒の両端へバケツをつけながら、勢いよく、
――こわいことなんか、あるもんで! 腐れ、腐れ! 二百五十ヤールの絹が何だ。おら絹三百ヤールより、耕地で働く手がもう四、五本欲しいわ。
そして、白い、いい歯をキラキラさせて笑いながら、
――おいらの村のどっかでも、大方二ヤール位の絹は腐ってるべえ。
といった。
アグーシャは、溜息をついて、ゆっくり大きい井戸の汲上げ車をまわした。そして黙っていた。アグーシャの亭主は、村が集団農場になるときまったとき、村ソヴェトの大会からかえっても口をきかなかった。