Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.062 Zeichen · 135 Bildschirme
さまはすっかりふだんの様になっておまけにテカテカして何でも今朝あたり顔をきれいに剃ったらしいのです。
それにかれ草がほかほかしてばけものわらびなどもふらふらと生え出しています。ネネムは飛んで行ってそれをむしゃむしゃたべました。するとネネムの頭の上でいやに平べったい声がしました。
「おい。子供。やっと目がさめたな。まだお前は飢饉のつもりかい。もうじき夏になるよ。すこしおれに手伝わないか。」
見るとそれは実に立派なばけもの紳士でした。貝殻でこしらえた外套を着て水煙草を片手に持って立っているのでした。
「おじさん。もう飢饉は過ぎたの。手伝いって何を手伝うの。」
「昆布取りさ。」
「ここで昆布がとれるの。」
「取れるとも。見ろ。折角やってるじゃないか。」
なるほどさっきの二人は一生けん命網をなげたりそれを繰ったりしているようでしたが網も糸も一向見えませんでした。
「あれでも昆布がとれるの。」
「あれでも昆布がとれるのかって。いやな子供だな。おい、縁起でもないぞ。取れもしないところにどうして工場なんか建てるんだ。取れるともさ。現におれはじめ沢山のものがそれでくらしを立てているんじゃないか。