Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ポラーノのひろば

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Lesen Sie ポラーノの広場 (ポラーノのひろば) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.086 Zeichen · 43 Bildschirme

Aozora Bunko

「ミーロ、いくらだい。」

「一千二百五十六かな、いや一万七千五十八かなあ。」

「ぼくのは三千四百二十……六だよ。」

「そんなにはっきり書いてあるかねえ。」

わたくしにはどうしても、そんなにはっきりは読むことができませんでした。けれども花のあかりは、あっちにもこっちにももうそこらいっぱいでした。

「三千八百六十六、五千まで数えればいいんだから、ポラーノの広場はもうじきそこらな筈なんだけれども。」

「だってさっぱりきみらの云うような、いい音はしないじゃないか。」

「いまに聞えるよ。こいつは二千五百五十六だ。」

「その数字を数えるというのはきっとだめだよ。」

とうとうわたくしは云いました。

「どうして?」ファゼーロもミーロもまっすぐに立ってわたくしを見ています。

「なぜって第一わたしは花にそんな数字が書いてあるのでなくて、それはこっちの目のまちがいだろうと思うんだ。もしほんとうにいまにその音が聞えてきたら、まっすぐにそっちに行くのがいちばんいいだろうと思うんだ。とにかくもっとさきへ行ってようじゃないか。ここらならわたしだって度々来ているんだから。ここらはまだあの岐れみちのまっ北ぐらいにしかなってないんだ。