Japanische Klassiker mit Furigana
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ワルシャワのメーデー
ワルシャワのメーデー
宮本 百合子
Lesen Sie ワルシャワのメーデー von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.621 Zeichen · 10 Bildschirme
みんな鳥打帽だ。
一台、二台、三台トラックがきている。上にギッシリやっぱりレイン・コートの一隊が立っている。はじめはそれが行進を待っているメーデーのデモンストレーションだと思った。
が、すぐ変だなと気がついた。レイン・コートの一隊は右手に赤い布で腕章をつけている。墨でそこへ何かかいてある。自分はポーランド語が読めない。それでもロシア語に似た、ポリーシャ(警備隊)という字は読めた。よく見るとその前には、市街という字がある。
そうするとこれは反動青年団だ!
反動青年団がこんなにも大勢、こんなにも太いステッキで武装して広場を囲んでいる!
かんじんの労働者はどこだ? グイグイ体でステッキとレイン・コートの間をおしわけ、その中へ入ってみたら、ホンの数百人、赤旗を中心に憂鬱な、カンシャクを喰いしばったような顔をしたデモがたっている。
歌をうたうものもない。反動青年団の袋の中へ追い込まれ、出るもひくもできない。さてどうしようと考えている風だ。
その時、遠く左手の狭い路の奥でインターナショナルの奏楽が聞えはじめた。
ソラ! デモがきた。わたしはかならず、その音楽に相応して広場に先着しているデモの中からも湧くような歌が起るだろうと思った。