Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いっすんぼうし

一寸法師

江戸川 乱歩

Lesen Sie 一寸法師 (いっすんぼうし) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 96.475 Zeichen · 194 Bildschirme

Aozora Bunko

それを考えると少し安心が出来た。

そうした物思いに耽っている間に、電車はいつか目的の停留場に着いていた。車掌が大きな声を出さなかったら、彼はうっかり乗越しをするところだった。菊水旅館を訪ねると、直ぐに明智の部屋へ通されたが、そこには明智一人きりで目的の山野夫人の姿はなかった。

「山野の奥さんはみえていないのですか」

紋三は座りながら、まずそれを聞いた。

「今、帰られたところだ。もう一足早ければ逢えた」

明智は相変らずニコニコして紋三を迎えた。

「そうですか、急いで来たんだけど、……それはそうと、その後何か手がかりでも見つかりましたか」

年齢や社会的地位は違っても、昔の下宿友達の心易さが、つい口を軽くした。それに紋三は昨夜の冒険でいくらか思い上っていた。彼の様な素人があの重大な秘密をかぎつけているのに、名探偵といわれる明智がまだ何事も知らないらしい様が、もどかしくもあり、少からず愉快でもあった。

「イヤ、発見というほどのこともないよ」

明智は落ちついていた。

「この事件はかなり難かしそうですね。あなたにも似合わない進行が遅いじゃありませんか」

紋三はついそんな口が利いて見たくなった。