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Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのなぜ

三つのなぜ

芥川 竜之介

Lesen Sie 三つのなぜ (みっつのなぜ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.862 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

が、彼女等は何といっても彼の精神的奴隷だった。ソロモンは彼女等を愛撫する時でも、ひそかに彼女等を軽蔑していた。しかしシバの女王だけは時には反って彼自身を彼女の奴隷にしかねなかった。

ソロモンは彼女の奴隷になることを恐れていたのに違いなかった。しかし又一面には喜んでいたのにも違いなかった。この矛盾はいつもソロモンには名状の出来ぬ苦痛だった。彼は純金の獅子を立てた、大きい象牙の玉座の上に度々太い息を洩らした。その息は又何かの拍子に一篇の抒情詩に変ることもあった。

わが愛する者の男の子等の中にあるは

林の樹の中に林檎のあるがごとし。

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その我上に翻したる旗は愛なりき。

請ふ、なんぢら乾葡萄をもてわが力を補へ。

林檎をもて我に力をつけよ。

我は愛によりて疾みわづらふ。

或日の暮、ソロモンは宮殿の露台にのぼり、はるかに西の方を眺めやった。シバの女王の住んでいる国はもちろん見えないのに違いなかった。それは何かソロモンに安心に近い心もちを与えた。しかし又同時にその心もちは悲しみに近いものも与えたのだった。

すると突然幻は誰も見たことのない獣を一匹、入り日の光の中に現じ出した。