Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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みっつのたから

三つの宝

芥川 竜之介

Lesen Sie 三つの宝 (みっつのたから) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.156 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

第二の盗人 ただ値段次第だな。

王子 値段は――そうだ。そのマントルの代りには、この赤いマントルをやろう、これには刺繍の縁もついている。それからその長靴の代りには、この宝石のはいった靴をやろう。この黄金細工の剣をやれば、その剣をくれても損はあるまい。どうだ、この値段では?

第二の盗人 わたしはこのマントルの代りに、そのマントルを頂きましょう。

第一の盗人と第三の盗人 わたしたちも申し分はありません。

王子 そうか。では取り換えて貰おう。

王子はマントル、剣、長靴等を取り換えた後、また馬の上に跨りながら、森の中の路を行きかける。

王子 この先に宿屋はないか?

第一の盗人 森の外へ出さえすれば「黄金の角笛」という宿屋があります。では御大事にいらっしゃい。

王子 そうか。ではさようなら。(去る)

第三の盗人 うまい商売をしたな。おれはあの長靴が、こんな靴になろうとは思わなかった。見ろ。止め金には金剛石がついている。

第二の盗人 おれのマントルも立派な物じゃないか? これをこう着た所は、殿様のように見えるだろう。

第一の盗人 この剣も大した物だぜ。何しろ柄も鞘も黄金だからな。