Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんのひゃくしょう

三人の百姓

秋田 雨雀

Lesen Sie 三人の百姓 (さんにんのひゃくしょう) von 秋田 雨雀 (あきたうじゃく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.876 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

「見ろ、この子は何んていい顔してるんだんべいな!」

と太郎右衛門は、朝の仕度にかかっている、お神さんを呼んで、子供の顔を見せました。

「ほんとね、いい顔っこだこと。こんな子供ね百姓させられべいか!」

とお神さんは、子供の寝顔を見て、つくづくと言うのでした。

太郎右衛門が子供を拾ったという噂が村中一杯に拡がりました。夕方になると村の神さんたちや子供たちがぞろぞろ揃って捨児を見に来ました。そして、余り美しい児なので、みんな驚いてしまいました。そして、

「太郎右衛門さんとこあ、なんて仕合せだんべい。」

と口々に言いはやしながら帰りました。

これまで太郎右衛門の家はただ正直だというだけで、村では一番貧乏で、一番馬鹿にされて暮した家でしたが、子供を拾ってからは大変賑やかな幸福な家になってしまいました。しかし太郎右衛門の家には田畑もないのに、子供が一人殖えたので、貧乏は益々貧乏になりました。しかし太郎右衛門は一度も不平を言ったことがありません。田を耕している時でも、山で炭を焼いている時でも、太郎右衛門は、子供のことを思い出すと、愉快で愉快でたまりませんでした。「早く仕事を終えて子供の顔を見たいもんだ。