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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんきょうだい

三人兄弟

菊池 寛

Lesen Sie 三人兄弟 (さんにんきょうだい) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.630 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

五 三人兄弟の会った所

すると、世間は正直なもので、都の人々は寄ると触ると、

「前の加茂の長者は鬼であったが、今度の長者は仏様じゃ。仏の長者じゃ。仏長者じゃ。」と、噂しました。

こうして、三郎次は夫婦仲よく、貧乏人を恵んで、幸福に暮しました。花子という可愛いい女の子が生れて、いつの間にか十年ばかり経ちました。

さて、一郎次と二郎次と三郎次のめいめいの話はこれで済みましたが、一体三人は何処で出会うでしょうか。

五 三人兄弟の会った所

三人の兄弟が、都へ出る途中で、三筋の道に別れてから、十年も経ちました頃のことです。その頃検非違使(今の警察署長と裁判所長とを兼ねている役であることは前にいいました)というエライ役を勤めている一郎次の左衛門尉清経の下へ、その頃都で名高い加茂の長者から訴がありました。

それは、その前の晩、加茂の長者の家へ三十人ばかりの盗賊の一隊が押し入ってお金を沢山盗んで行ったばかりでなく、娘の花子を攫って行ったというのです。左衛門尉清経は、前から盗賊のあばれ廻ることを怒っておりましたが、こんなに都の中へと這入って来るようでは、もう一刻も、そのままには、捨てて置けないと思いました。