Japanische Klassiker mit Furigana
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さんあくにんものがたり
三悪人物語
山本 周五郎
Lesen Sie 三悪人物語 (さんあくにんものがたり) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.990 Zeichen · 58 Bildschirme
問題が別じゃ、ええか、法は守れと命ずる、生きろなどとは命じやせん、――この飯は釜ごと没収だ、米もあれば残らず出せ、うろんなまねをいたすとひっくくるぞ」ところがその隣りの家でもやっている、こちらは役人が三人だ。そしてそのまた隣りでも。――三軒めの役人は酔っているとみえて呂律が怪しい、「おれをよく眺めろ」
こう云っている、
「どうだ、おれが死んでるか、ひっく、死人が歩いたり口をきいたり、ひっく、するかあー、おれは佐貝政所奉行役所の御役人だ、けれどもが、不正はしない、一日一合といえば、ありがたい、一日一合ですませる、嘘も隠しもない、神仏は、ひっく、すべて、へっく、これ見のがしだ、いや見透しだ。しかも生きてる、現の証拠だ、にもかかわらず下賤なうぬらが生きてるというのは怪しい、これはありえねえ、稀有だ、今そこにあるのは、ひっく、それあ水のような粥だろうさ、だが朝か、昼には、不正があるに違いねえ、佐貝政所奉行役所の御役人たるおれが、一日一合で生きてるのに、下賤なうぬらが一日一合で生きられる道理がねえ、神仏は、なにもかも、見透しだ、そんな、ひっく、理屈は通らねえ、米を出せ家捜しだぞ」