Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんまいつづき

三枚続

泉 鏡花

Lesen Sie 三枚続 (さんまいつづき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.572 Zeichen · 124 Bildschirme

Aozora Bunko

毎年々々そうやって差向いに並べても、向うへ坐った奴はまだ一人も無かったんだそうで。

お夏さんは朋友が嫌だっていうんです、また番頭や小僧が罷出ようという場じゃアありませんや。

しかもその年、一昨年ですな、その晩にゃ私より一足前に、雛の間で一人お客があったんです。

何でも天下に聞えた立派な豪傑な爺だそうですが、旦那とは謡の方で、築地の宝生の師匠の宅ね、あの能楽堂などで懇意になってるんだって謂いましたよ。大層な雛だというが、どれどれと押上がって、やあ一人でやっていなさるの、私が相手をしようッて、そのお膳の前に坐りましたっさ。

お爺ちゃん、厭なこった! とお夏さんが屹となったので、傍の者はあッふあッふ、旦那も御新造様も顔色を変えなすったけ。ははあ、これは遣られたと、肥った腹から大笑を揺り出して、爺さんは訳もなく座敷をかえ、階下で今、旦那、御新造様なぞと一座で飲んでいるという、その後でしょう。

だから年増は遠慮しろと気を着けたんでさ。

するとお夏さんがね、可いよッて、言いながら、白酒の瓶を取って、お酌して酔わしてやろうや。莞爾してお前様、いえさ、先生!」

金之助は唖然として、