Japanische Klassiker mit Furigana
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さんまいつづき
三枚続
泉 鏡花
Lesen Sie 三枚続 (さんまいつづき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.572 Zeichen · 124 Bildschirme
」とさも懐しげにいうのである。
金之助も他所事とは取らない気色で、
「いや、私はこれでなかなか当世じゃあないんだから、女の児とお附合はちっと困る、しかしお前とは改めて朋達になろう。なあ、朋達――そうだ親類とでも何とでも思いなさい。用に立つことがあったら出来るだけ智慧も貸そうよ、身体も貸そうよ。込入った話でそのお夏さんのことについちゃ、こりゃ懸直無し私も一ツもの思いだ、帰ってからも路々も条を辿って考えよう、いやしかしお庇でおもしろい……といっちゃあ済まないような気もするね。」
「はい、」といったッきり、愛吉はしばらく差俯向いていたが、思出したように天窓を上げて、
「飛んだ頂きまして、もう御免を蒙ります。」
「一所に出ようか、そこいらまで同じ向だ。」
金之助は愛吉が返した、根岸の鴨川の討入の武器なる黒糸縅の五ツ紋を、畳んであるまま懐へ捻込んで、ボオイを呼んで勘定をすると、件の金袋を提げたのがその金袋は蓋し代金を受納めるために持っているのではなく、剰金を出す用意をしているもののよう、規則正しく返したのに、銀一ツ添えて金之助はここに長座を償ったが、断るまでもなく、ボオイはこれを別の衣兜に納れたのである。