Japanische Klassiker mit Furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
それから例の太い針でちくり/\と突っ付きはじめたが、清吉は眼を瞑って、歯を食いしばって、じっと我慢をしている。痛むかと訊いても、痛くないと答える。それでも元来無理な仕事をするのですから、強情や我慢ばかりで押通せる訳のものではありません。半月も立たないうちに幾度もひどい熱が出て、清吉は殆ど半病人のようになってしまったが、それでも根よく通って来ました。
当人の親たちも大変心配して、そんな無理をすると身体に障るだろうと、たび/\意見をしたのですが、清吉はどうしても肯かない。例の通り、死んでもかまわないと強情を張り通しているのだから、周囲の者も手を付けることが出来ない。親たちも店の者もたゞ心配しながら日を送っているうちに、清吉はだん/\に弱って来ました。顔の色は真蒼になって、今年十九の若い者が杖をついて歩くようになった。それでも毎日かゝさず通って来るので、源七はその強情におどろくと云うよりも、なんだか可哀そうになって来ました。この上につゞけて彫っていれば、どうしても死ぬよりほかはない。最初からもう一月の余になるが、滝夜叉の全身の筋彫りがよう/\出来上ったぐらいのもので、これから光国の筋彫りを済まして、更に本当の色ざしを終るまでには、幾日かゝるか判ったものではない。