Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ふしぎなしま

不思議な島

芥川 竜之介

Lesen Sie 不思議な島 (ふしぎなしま) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.348 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

「どうです、見物はすみましたか?」

老人は気味の悪い微笑をしながら、僕の側へ腰をおろした。

ここはホテルのサロンであろう。セセッション式の家具を並べた、妙にだだっ広い西洋室である。が、人影はどこにも見えない。ずっと奥に見えるリフトも昇ったり降ったりしている癖に、一人も客は出て来ないようである。よくよくはやらないホテルらしい。

僕はこのサロンの隅の長椅子に上等のハヴァナを啣えている。頭の上に蔓を垂らしているのは鉢植えの南瓜に違いない。広い葉の鉢を隠したかげに黄いろい花の開いたのも見える。

「ええ、ざっと見物しました。――どうです、葉巻は?」

しかし老人は子供のようにちょいと首を振ったなり、古風な象牙の嗅煙草入れを出した。これもどこかの博物館に並んでいたのを見た通りである。こう云う老人は日本は勿論、西洋にも今は一人もあるまい。佐藤春夫にでも紹介してやったら、さぞ珍重することであろう。僕は老人に話しかけた。

「町のそとへ一足出ると、見渡す限りの野菜畑ですね。」

「サッサンラップ島の住民は大部分野菜を作るのです。男でも女でも野菜を作るのです。」

「そんなに需要があるものでしょうか?」