Japanische Klassiker mit Furigana
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アラスカのひょうが
中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎紀行集 アラスカの氷河 (アラスカのひょうが) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 122.039 Zeichen · 248 Bildschirme
粗い格子の模様の赤いスエーターを着て、広つばの帽子をあみだにかぶった男に、たくさん行きあう。『アラスカ物語』の主人公を、勝手に想像して、いい気持になって、街はずれまで二度ばかり往復してみた。薄明の中をぶらぶら海岸近くまで行ってみると、樺の雑木林の中に、はまなすと空色の風鈴草みたような花が、たくさん咲いていた。ちょっと感傷的になって、一花二花手帳の中に押した。
そのうちに腹が空いてきたので、どこかで夕食をと思ったが、なかなか恰好の店が見当らない。『アラスカ物語』の主人公たちが一ぱいはいっている店は、どうも勝手が分らない。さんざん探して、普通のレストラン風の店をやっと一軒見つけた時はちょっと嬉しかった。
アラスカは物価が非常に高いそうで、ここの夕食では、三ドル半とられた。日本貨にすると、千三百円くらいになる。しかし前菜、カクテール、小蝦、野菜サラダ、大きい紐育ステーキ、アイスクリームと、たいへんな御馳走である。珈琲とパンは、もちろん無制限で、かつ無料である。
これでお腹が一杯になって、いい気持で木賃宿の第一夜はぐっすり寝た。翌朝洗面所で顔を洗っていると、昨日の文身の先生がやってきて「アラスカへ何しにきたのかい」