Japanische Klassiker mit Furigana
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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎集 第二巻 (『せっかずせつ』のけんきゅう) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.098 Zeichen · 172 Bildschirme
その側に、唯一のはっきりとした輪廓を示すものとして、四、五枚の瀬戸物が白く光っている。そういう最もありふれた情景、それが本当の農村の生活の姿であるが、それを文筆の題材としてとりあげたものが、考えて見ると意外に少いようである。
『卯辰集』にあるという加賀の山中温泉の三吟歌仙のうちからも、次の一連が抜き出してある。
霰ふる左の山は菅の寺 北枝
遊女四五人田舎わたらひ 曾良
落書に恋しき君が名もありて 翁
こういう従来比較的問題にされていなかったものの中から、柳田氏は、「田舎わたらひ」をする遊女という取るに足らない一群の人々の生活をとりあげている。
田舎わたらいという語は、源氏の夕顔の巻にもあるそうであるが、京のこの種の人々は、「もうあの頃から、秋の収穫の豊かな頃を窺って、農村を稼ぎまわって儲けて還る色々の道を知って居た」のである。
こういう瑣細な社会現象も地方文化に及ぼしたその刺戟という観点から見る時は、かなりの重要な意味が出てくるであろう。その上「国の全貌を昔のままで無く、好くも悪くも新しいものにした外部の力、空に吹き散る花粉や胞子の如きものの中に、かつてはこの極めて温柔なる女性の一群も参加して」