Japanische Klassiker mit Furigana
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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎集 第二巻 (『せっかずせつ』のけんきゅう) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 83.098 Zeichen · 172 Bildschirme
それは泉石が、「蘭鏡」を宮様に御貸し申し上げたのに対する御礼状であって、その蘭鏡が宮様の御興趣をひき、その御礼として、道八の茶碗を御下賜になる旨が書いてある。そしてその道八の茶碗も遺っている。その蘭鏡は残念ながら今日遺っていないので、何を意味するかは分らないが、後記の如く色々の点から考えてみて、それは、『雪華図説』の研究に用いた顕微鏡であろうと思われる。望遠鏡や水銀寒暖計は今日も遺っているが、その寒暖計は英国製で、今日吾々の用いているものとほとんど同じ立派な寒暖計である。
藤懸教授の話で、面白く感じたのは前記の蘭鏡のことである。これは現在残っていないために、どういうものかは分らないが、多分複式の、すなわち今日吾々が用いているものと同じ顕微鏡ではなかったかと思う。というのは、単なる虫目鏡ならば、教授の話にあるように、それほど珍重されたはずがないからである。
土井利位が雪華の研究をした時代は、もう既に複式の顕微鏡が日本に十分よく紹介され、かつ将来されていたのである。以下の話は、主として『江戸時代の科学』からの抜萃であるが、当時の状況を瞥見してみることとする。