Japanische Klassiker mit Furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme
「しゃらくせえ!」
おめいた左膳、乾雲を隻腕に大上段、ヒタヒタッと背後に迫って、皎剣、あわや迅落しようとするところをヒラリひっぱずした栄三郎は、そのとき眼前にたじろいだ土生仙之助へ血刀を擬して追いすがった。
有象無象から先にやってしまえ! という腹。
土生仙之助、抜き合わせる隙がなく、鞘ごとかざして、はっし! と受けたにはうけたが、ぽっかり見事に割れた黒鞘が左右に飛んで思わずダアッとしりぞく。とっさに、片足をあげたと見るまに、そばの二、三人を眼下の水へ蹴落とした栄三郎、鍔を返して左膳の乾雲を払うが早いか、こうじゃまが入った以上は、身をもって危機を脱するが第一と思ったのか、白刃をひらめかしてざんぶとばかり、堀へとびこんだ。
「ちえッ!」
と左膳の舌打ちが一つ、飛白と見える闇黒をついて欄干ごしに聞こえた。
雪を浮かべて黒ぐろと動く深夜の掘割りに、大きな渦まきが押し流れていった。
虚実烏鷺談議
離合集散ただならぬ関の孫六の大小、夜泣きの刀……。
主君相馬大膳亮のために剣狂丹下左膳が、正当の所有主小野塚鉄斎をたおして、大の乾雲丸を持ち出して以来、神変夢想流門下の遣手諏訪栄三郎が小の坤竜丸を佩して江戸市中に左膳を物色し、いくたの剣渦乱闘をへたのち――乾雲はおさよが、坤竜はお藤が、ともにこっそり盗み出して、ここに二刀ところ