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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme

Aozora Bunko

明微洞察神のごとく、世態人情の酸いも甘いも味わいつくして、善悪ともにそのまま見通しのきくうえに、神変不可思議な探索眼には、いちめん悪魔的とまで言いたい一種のもの凄さをそなえているのだった。

と!

ふと蒲生泰軒のあたまに閃めいたのは、いつか本所の化物屋敷に自分と栄三郎が斬りこみをかけた時突如として現れた、あの始終を知るらしい五梃駕籠のことであった。

風のような火事装束の五人の武士!

その正体は今もってわからないが、あのなかの頭だった老人! と思い当たると、なぜか彼は、忠相がすべてを察知しているわけが読めたような気がして、その時まで碁盤をにらんでいた顔をあげると泰軒、ニッと忠相に笑いかけた。

しかし、忠相はその微笑にこたえなかった。

「なあ、蒲生!」

と、じっと盤を見つめていたが、

「どうする気だ、その碁を」

「もとよりあくまでもやる! 運命の二石をひとつにするまでは」

「貴公らしいて」

しずかにつぶやいた忠相、盤上の黒の一石を手にして、つうとそばのほうへそらしながら、

「さあ、泰軒、かようにひとつが助勢を求めて走っておるぞ。どうじゃ、どうじゃ、どうするつもりじゃ? これに対する処置は」