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Japanische Klassiker mit Furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Lesen Sie 丹下左膳 (たんげさぜん) von 林 不忘 (はやしふぼう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 340.187 Zeichen · 666 Bildschirme

Aozora Bunko

「しからば、何か。こうまで節を屈して頼んでも、金は出せぬ、三十両用だてならぬと申すのだな?」

「一つこのたびだけは、手前どもにもむりをおゆるし願いたいんで」

「これだけ事をわけて申し入れてもか」

「相すみません」

起き上がりざま、ピンと下緒にしごきをくれた源十郎、

「ようし! もう頼まぬ。頼まなけれあ文句はあるまい。兼七、いい恥をかかせてくれたな」

と歩きかけたが、すぐまた帰って来て、

「おい。もう一度考える暇をつかわす。三十両だぞ。上に千も百もつかんのだ。ただの三十両、どうだ?」

この時、番頭はプイと横を向いて、源十郎への面あてに、わざとらしい世辞笑いを顔いっぱいにみなぎらせながら、

「いらっしゃいまし――おや! これは鳥越の若様、お珍しい……」

釣られて源十郎が振り向くと、三座の絵看板からでも抜けて来たような美男の若侍が、ちょうど提げ刀をしてはいってくるところ。

兼七の愛嬌には眼でこたえて、そのまま二、三人むこうの番頭へ声をかけた。

「やあ、彦兵衛。今日は用人の代理に参った」

「それはそれは、どうも恐れ入ります。さ、さ、おかけなすって……これ、清吉、由松、お座蒲団を持ちな。